2014-01-01から1年間の記事一覧

玉木祖霊祭と夏みかん

明治9年11月6日は萩の乱の責任をとって自刃した玉木文之進の命日。 萩松陰神社に年間行事の一つとしていただき、玉木の祖先たちを偲ぶ記念日としていたようだ。去年、父(伯父)の納骨をその日に合わせた関係もあり、玉木に縁のある従兄姉たちも集まり、内輪…

松下村塾とはなんだったのか?

このタイトルをまとめられるようになるのがブログの目的だ。 外様の中では結構中堅どころの長州藩の城下町の外れでおこった私塾は、本来寺子屋のようなものから始まった。 しかし、その後、吉田松陰が自宅で始めた啓蒙活動が、結果的に維新の原動力になった…

一年祭

月曜日に玉木家最後になった伯父の一年祭を行いました。賑やかなことが好きだった人でした。祖父が一人っ子だったせいもあり、私の親たち兄弟は、祖父の従兄たちとも親しく付き合っていたのでした。特に萩の乱の後、曾祖母の豊子と妹の杉滝の家族はどんな思…

乃木さんの親戚について

乃木神社の大祭のことや、乃木さんの伝記のことなどから、FB友達の戦史研究者の方からもコメントを頂戴致しました。 バランスのある人であってテレビや小説で描かれるほど愚かな人ではないようです。子供の時、乃木さんの日記も読みましたが、教養もあり現代…

水師営の会見

日露戦争の後、講和会議でロシア側のステッセル将軍との会見について、当時の歌がある。子供の時によく歌をきいて(乃木神社のお祀り)、すごい歌だな、と思ったが前後関係がわからなかったのでそのままにしていた。 今日久しぶりに9月13日の大祭に参加して…

乃木神社大祭 2014

爽やかな秋の風のある9月13日、赤坂乃木神社の大祭に出席した。結婚前以来だからかれこれ20年ぶりになる。実はその前に昨年10月ご鎮座90年祭に出席した。もっと本当のことをいうと、2012年10月の祖霊祭に出席したが、途中精神的にいたたまれなくなって離席し…

下関 功山寺の墓

集作の養子先は、旧長府藩の藩士で昔は500石取の名家だったが、御一新の波に乗り切れずすっかり落魄して貧乏と孤独にうちひしがれた70歳くらいの老人がいた。その本人甚五左衛門の父は大舘啞禅ということだが、戸籍には子供も妻もいない。その家の名前を継ぎ…

西南の役で失った軍旗について

無断転載をお断り致します。 「偉人のかげに」長谷川君江氏の私家本の最後に西南戦争で乃木希典が統率していた歩兵第14聯隊の軍機についてのくだりがある。 「2月22日植木駅に於いて旗手河原林少尉は敵兵の中に切り込んで戦死し、持っていた軍旗は敵将村田三…

偉人のかげに ③ 那須野と品川弥二郎との関係

無断転載をお断り致します。 写真は、台湾総督に希典が行く前の家族写真かと思われる。右端から、集作、希典、母寿子、勝典、保典、静子夫人。 現在那須野乃木神社があるところは希典が別邸として購入したところで、遺言により大舘集作が譲られ、移り住んだ…

偉人のかげに ② 希典と大舘集作 軍人と農業

無断転載をお断り致します。 玉木家も乃木家も武門に生まれたものが軍人にならないなら百姓になれ、という家風があった。商人などもってのほかだった。 玉木文之進の開いた松下村塾は農業をしながら学ぶというスタイルだったので、希典もその薫陶を受けてい…

「偉人のかげに」 ①乃木希典の父希次と兄弟の別れ

無断転載をお断り致します。 大舘という名前は、乃木希典の末弟の集作が、兄希典の探してきた長府藩の旧藩士大舘甚五左衛門氏と養子縁組した。それは、希典自身が自分の死後断絶する意思があったので、功績のないものが爵位を継承することを恐れたからだった…

魂の存在について (2006年のブログより)

自分のもっている縁について不思議に思っていることを、当時の心境でまとめてある。 夫の実家のお墓詣りがはじまってから、かえって祖母や伯母のお墓詣りをするようになった。不思議な縁が重なって、伯母のことを良く考えるようになった。 伯母は、非常にき…

前原一誠との縁 8年前の他ブログより

今読んでみると、また違う考えになるが、幕末史に興味を持つきっかけになったこと。 霊の存在について(山口篇) 3 2006年 08月 06日 話が前後するが、萩には菊ヶ浜というほど良い広さの美しい砂浜をもつ海水浴場がある。 暑さの中ちょっとのぞきに行ったが…

至誠 (2013年過去のノートよりコピー)

”Makoto" means truth or integrity in English, I was told by some one about this meaning in summer 2012 in the very polite manner.The original idea comes from "Doctrine of the Mean ”(中庸 in chinese) which is the title of one of the four bo…

乃木家絶家と再興について 希典自刃後の顛末

無断転載をお断り致します。 乃木希典が大正元年9月13日自刃した際、十通をこえる遺言書をしたためてあった。 「希典は『養子弊害ハ古来之議論有之』『天理ニ背キタル事ハ致ス間敷』『呉々も断絶ノ目的ヲ遂ケ候義大切ナリ』と養子を否定し、乃木伯爵家の絶…

乃木玉木の家紋について

無断転載をお断り致します。 こちらは女性紋。 20代の頃から日本料理を習っていて、その先生は日本流に家元制の形をとっているので、お免状を戴く時に、無地の着物に揃いの帯を締めることになっている。 折角だから実家の紋を入れようと、母に聞いたら送って…

吉田松陰の兄

無断転載をお断り致します。 祖父は系図を調べ整理することを現役引退後の仕事の一つにしていたようだ。 特に自分の父方のことは丁寧に調べている。本人の父は生まれる前に亡くなっていること、そして伯父にあたる人も亡くなっている。男系の従兄弟たちも戦…

杉道助

無断転載をお断り致します。 亡くなってから大分経つので、今、一般にしられていないが、道助は杉民治(松陰の兄)の次女滝の息子で、杉家を継いだ。生涯大叔父にあたる松陰を尊敬していたという。 祖父玉木正之(民治長女の一人息子)とは従兄弟になる。と…

御堀耕助(太田市之進)と玉木彦助

御堀耕助 - Wikipedia 第二次長州征伐の際に奇兵隊とともに戦った諸隊の中に御楯隊がある。太田市之進のちの御堀耕助が隊長。乃木の父希次の兄が御堀の父であり、乃木とは従兄弟の関係。 希次は萩にあった乃木家から長府乃木家に養子に行っている。乃木希典…

玉木文之進

無断転載をお断り致します。 松陰先生の甥にして後嗣・吉田庫三翁「祖先・家庭及び就任以前の事蹟」(大正三年八月四日談話。學習院輔仁會篇『乃木院長記念録』大正三年十月・三光堂刊に所引)に曰く、 先生(明倫館代教・松下村塾主・韓峰玉木文之進正□[韓…

浄瑠璃坂の仇討 (江戸時代の仇討)

近所の住宅地に浄瑠璃坂という比較的なだらかな坂がある。宇都宮藩の重臣の中で起った喧嘩が発展し、事件がおきる。浄瑠璃坂の仇討である。喧嘩両成敗にならなかったことに腹をたて奥平家の家来だった者たちで浪人になった者たちが一党を組み仇討を果たす。…

杉民治

無断転載をお断り致します。 松陰の兄、杉民治についてちょっとGoogleしてみました。 1828年(文政11年)萩市松本(まつもと)に生まれ、幼少期から父杉百合之助、叔父玉木文之進の指導を受ける。 1842年(天保13年)玉木が創設した松下村塾に学ぶ。また藩校…

儒学者の一族

玉木文之進や吉田松陰は山鹿流兵法学者だった。山鹿素行はこの山鹿流兵法の祖であるが、古学派の祖でもあった。古学派とは、漢・宋以降の中国の儒学者の解釈に頼ることなく、孔子や孟子の原典に直接触れその真意を読み取ろうとしたことに特徴があるという。…

反逆についてのキーワードは「なる」と儒教そして懲罰の考え方

無知で恥ずかしいのだが、以前から興味のあった皇国思想と反逆との関係はやはり、学者の研究の対象でもあった。私のレベルで理解できそうなことはないかと検索していたら、丸山真男の古層という言葉にぶつかり、さらに検索していたら、松岡正剛の千夜一夜に…

武士たちの革命

久しぶりに時間ができて、ずっと読みかけのこの本を読み進む。アメリカの大学生向けの教科書だが、私にとってはどの日本在住の人の文を読むよりもわかりやすい。詳細で異論はあるかもしれないが、内向きの情念から突き進んでいくうちに、世界を知り自らが「…

萩の乱(前原一誠の乱)

玉木真人(1854-1876)玉木真人正誼は萩藩士玉木文之進の養嗣子となったが、明治9年11月1日萩の乱で戦死した。明治5年ごろの写真(小野為八撮影) 曾祖父の記録はあまりない。 この不満士族の乱という言葉で語られる内乱も、子供の時から、ナンセンスだと思っ…

ルーツへの興味

数年前自分のルーツをきちんと知ろうと意識しだしてから、萩の乱で亡くなった玉木正誼について調べたいという思いが強くなっています。「萩の乱」は逆賊扱いですからあまり資料がありません。実兄にあたる乃木希典については沢山の著述があり好悪相半ばです…

起業して5年

2009年6月に起業して5年がたった。 商売ということがどういうものか知ったつもりで綿密に計画をたてて企てたことだったが、実は全く知らずに始めたことだった。数年頑張ったらなんとなるのでは、と思いつく限りのことを実行し、どうにかと思った矢先東日本大…

最近のアップデート

しばらくブログから遠ざかっていた。 2年前に書いたものを読み返してみると、当時よりかなり精神的に落ち着いた気持ちになっていることに気づく。 人はいつ大人になるのか。年齢ではなく、経験を重ねることによって、見えなかったものが見えてきて、視野はど…