写真は、萩の「鈴豊」というお店で昼食にとった「うにいくら御膳」。 別の店に行きたかったが、政府要人に貸切にされ、ちょっと不満気味。 しかしあまり美味しいと思わないので、普段食べないのだが、日本海側のこの地で採れるウニは本当に美味しい。
昨日の話の続きだが、縁あってその後結婚した相手の義父母の出身地が
山口県にあることは偶然のことだった。 もともと私の父方は
山口県萩市の出身ではあるが、そこには誰も住んでいない。 義父母の方も誰も住んでいないので、何ということもなかったのだが、義父の母親にあたる祖母が95歳で亡くなり、また数年前に義父が亡くなったために、
山口県にお墓参りに行くことがこの7-8年の年中行事の一つになってしまったのだ。
私の方のお墓には知っている人は祖母や伯母ぐらいしかないので、結婚したらもう機会もなくなると思っていたら、かえってついでのようではあるが、義父の出身地
山陽小野田市へお墓参りに行くたびに、萩にも通うことになってしまった。 今年も急に決めて、丁度
小泉首相が
山口県をまわっていて、同日とは気づかず、5日土曜日の朝一便で着いた
宇部空港から乗合いタクシーで萩に行く。 地方に行くとわかることだが、東京近郊と違ってJR支線の本数は一時間1本がいいところ。 バスやタクシーなどの便に頼るしかない。 2人とも、住んだ経験がない地なので、必ず旅の楽しみに食事や観光などもつけてきた。 しかし、最近観光に関しては、もう興味がなく、美味しいお魚やちょっとした食材を買うことに楽しみを見出すようになった。
そんなわけで、私は毎年、祖母や伯母の眠るお墓におまいりすることになってしまい、長い独身時代の回数をはるかに上回る頻度で萩に行くことになってしまった。 こういうことって、伯母か祖母の霊が居るのではないか、という気になってしまう。 残念ながら、祖父は私の生まれる前に亡くなっているので、あまり感傷がない。 霊の存在について、このお墓まいりに来るたびに急にふっと思うのである。
山口県というのは、私の印象ではあまり大きな産業が育たず、150年前の
明治維新という歴史的な事実と政治家が力を持っていることに頼っているように思われる。 萩を走っているバスにも(高杉)晋作号と(吉田)松陰号の2つの名前がついているのみ。 それは県全体にひろがっていて、今回初めて泊まった
山口市にある
湯田温泉の老舗旅館「松田屋」の中でも
維新の功労者たちの会見の場や資料室、そして「
維新の湯」というお風呂まである。 事実、関係者もたびたび泊まった場所らしいけれど・・。 旅館の庭は美しく整えられ、料理も気張りすぎず、古くさすぎず良い感じであったが、泊まった部屋の名前まで「高杉」だし、床の間には松陰像が飾られている。 うーん、こういうセンスは若い女の子に好かれるものではないですね。
事実、由緒ある旅館ながら、結婚式場に選ばれることはあまりないそう。 サービスも料理も建物も良いのに残念なことだ。